2023-11

材料シミュレーション

合金の状態図計算④:液体のギブスの自由エネルギーの定式化

はじめに  前回の記事では固溶体のギブスの自由エネルギーの定式化を行いました。その際、正則溶体近似により、固溶体のギブスの自由エネルギーが凝縮エネルギー(結合エンタルピー)と配置エントロピーの和として記述できることを示しました。一方で合金は...
材料シミュレーション

合金の状態図計算③:固溶体のギブスの自由エネルギーの定式化

はじめに  前回記事では二元系合金の異相平衡状態において、自由エネルギー曲線の共通接線を見出すことで、どのような相状態が実現するか導けることを示しました。この際、自由エネルギー曲線は下に凸な関数と仮定しグラフ化しましたが、具体的な数式の形は...
材料シミュレーション

合金の状態図計算②:異相平衡状態

はじめに  前回記事では、1モル当たりのギブスの自由エネルギー\(G\)は成分(組成)\(i\)のモル分率\(x_{i}\)、化学ポテンシャル\(\mu_{i}\)を用いて以下のように書けました。 \begin{align}G=\mu_{1...