流体シミュレーション

2次元線形移流方程式をTVD法で解く【MATLABコード付き】

はじめに 過去の記事では1次元線形移流方程式をTVD法で計算しました。今回は2次元線形移流方程式について、TVD法をはじめとした様々な移流スキームで解き、その性質について比較・考察したいと思います。有限体積法による2次元線形移流方程式の離散...
流体シミュレーション

有限体積法の基礎:高解像度スキーム【MATLABコード付き】

はじめに ここまでの記事では線形スキームと呼ばれる様々な手法で移流方程式を解いてきました。これらの手法は低コストである程度、解析解を再現可能であるものの、数値粘性や数値振動を引き起こすという問題を抱えていました。このような問題は衝撃波を扱う...
外部投稿記事

MATLABで結晶を育てる

MATLAB/Simulink Advent Calendar 2024 参加記事プロローグ 年の瀬にはいり年末の業務整理に忙殺される日々。光一は仕事帰りにふと夜空を見上げると、チラホラ雪が振っていることに気がついた。( 道理で寒いはずだ…...
材料シミュレーション

フェーズフィールド法⑯:1次元で2元合金の凝固を解く【MATLABコード付き】

はじめに 前回までの記事で、WBMモデルによる2元合金の凝固に関する支配方程式の導出しました。今回はこれらを用いて、まずは1次元でシミュレーションを行い、解の性質について調査したいと思います。2元系合金の凝固に関する支配方程式 WBMモデル...
材料シミュレーション

フェーズフィールド法⑮:WBMモデル②

はじめに 前回はWBMモデルにおけるアレン-カーン方程式を導出を行いました。今回は濃度場の時間発展を記述するカーン-ヒリアード方程式の導出を行います。濃度場に関するカーン-ヒリアード方程式の導出 WBMモデルにおいて、濃度場の時間発展は以下...
材料シミュレーション

フェーズフィールド法⑭:WBMモデル①

はじめに 2元系合金の凝固に関する基本的なモデルとしては、1991年頃にWheeler、Boettinger、McFaddenらによって提案されたWBMモデルが知られています。WBMモデルはアレン-カーン方程式とカーン-ヒリアード方程式を連...
材料シミュレーション

フェーズフィールド法⑬:正則溶体近似

はじめに 前回記事では、2元合金の凝固の導入として正則溶体近似とWBMモデルの概要ついてまとめました。中でも正則溶体近似は合金のギブスの自由エネルギーを与える最も基本的なモデルです。本記事では、正則溶体近似を用いて2元合金のアレン-カーン方...
材料シミュレーション

フェーズフィールド法⑫:2元合金の凝固

はじめに 前回までは単体の溶融金属が固化する「純物質の凝固現象」についてシミュレーションしてきました。しかしながら、鋳造や溶接といった現実の工業プロセスにおいては、多数の金属からなる合金を取り扱うことが多いです。 そこで今回より2つの金属元...
材料シミュレーション

フェーズフィールド法⑪:デンドライトを解く【MATLABコード付き】

はじめに 前回はデンドライト構造形成のメカニズムについてまとめました。デンドライト構造は過冷却状態において、化学的駆動力のゆらぎによって生じた微小な突起構造が熱的に安定化しようと発達した結果生じる結晶構造でした。そこで今回は化学的駆動力のゆ...
材料シミュレーション

フェーズフィールド法⑩:デンドライト形成のメカニズム

はじめに 前回は純物質の凝固現象を解き、デンドライド構造が現れることを確認しました。ただ、なぜこのような複雑な形状が生じるのか、定性的なメカニズムがいまいち理解できていない気がします。そこで今回は改めて、デンドライト構造の一般的知識と形成メ...