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材料シミュレーション

フェーズフィールド法②:ギブスの自由エネルギーのモデル化

はじめに 前回記事では以下のアレンカーン方程式の導出を行いました。\begin{align}\frac{\partial \phi}{\partial t}&=-M_{\phi}\frac{\delta G}{\delta \phi} \t...
材料シミュレーション

フェーズフィールド法①:アレン-カーン方程式の導出

はじめに フェーズフィールド法は材料組織形態の時間変化を予測するシミュレーション手法です。今回はフェーズフィールド法で用いられる最もベーシックな方程式であるアレン-カーン方程式の導出についてまとめます。アレン-カーン方程式 以下にアレン-カ...
材料シミュレーション

合金の状態図計算⑤:CALPHAD法による状態図計算【MATLABコード付き】

はじめに 唐突ですが合金の状態図は見たことがありますか?理系の方の多くは一度はどこかで見たことがあるのではないでしょうか。例えば最もシンプルな状態図の一つであるAg(銀)-Pd(パラジウム)の2元系合金の状態図は以下のようなものです。縦軸は...
材料シミュレーション

合金の状態図計算④:液体のギブスの自由エネルギーの定式化

はじめに 前回の記事では固溶体のギブスの自由エネルギーの定式化を行いました。その際、正則溶体近似により、固溶体のギブスの自由エネルギーが凝縮エネルギー(結合エンタルピー)と配置エントロピーの和として記述できることを示しました。一方で合金は固...
材料シミュレーション

合金の状態図計算③:固溶体のギブスの自由エネルギーの定式化

はじめに 前回記事では二元系合金の異相平衡状態において、自由エネルギー曲線の共通接線を見出すことで、どのような相状態が実現するか導けることを示しました。この際、自由エネルギー曲線は下に凸な関数と仮定しグラフ化しましたが、具体的な数式の形は示...
材料シミュレーション

合金の状態図計算②:異相平衡状態

はじめに 前回記事では、1モル当たりのギブスの自由エネルギー\(G\)は成分(組成)\(i\)のモル分率\(x_{i}\)、化学ポテンシャル\(\mu_{i}\)を用いて以下のように書けました。\begin{align}G=\mu_{1}x...
材料シミュレーション

合金の状態図計算①:ギブスの自由エネルギーと化学ポテンシャル

はじめに 物質の状態図を読み解くことは、その物質の振る舞いを予測するうえでとても重要です。また新しい材料を設計する際も状態図を用いることで、所望の性質や特性を持つ材料の設計が容易となります。状態図(特に合金の状態図)を数値的に計算する方法と...
流体シミュレーション

CFD年表を作る

はじめに 作者が学んだCFD知識を年表としてWEB版エクセル上に随時まとめます。学習中のため、不十分かもしれませんが、適宜更新していく予定です。更新履歴2023/09/10:初稿参考文献 大渕 真志, “あるポンプ設計者のCFD利用“(20...
流体シミュレーション

有限体積法の基礎:時間高次精度化【MATLABコード付き】

はじめに 前回記事では多項式近似により、以下の空間高次精度化された界面物理量\({}^L\! q_{i+\frac{1}{2}},{}^R\! q_{i+\frac{1}{2}}\)を得ました。\begin{align}{}^L\! q_{...
流体シミュレーション

有限体積法の基礎:空間高次精度化【MATLABコード付き】

はじめに 前回は1次元非粘性Bugers方程式について、1次精度の空間離散化とRoeリーマンソルバを用いて計算しました。今回はさらに高次精度の空間離散化方法についてまとめます。有限体積法における空間高次精度化 前回記事では、セル\(i\)に...